第25回日本外傷学会総会・学術集会


第25回日本外傷学会総会・学術集会
会 長 横田順一朗
市立堺病院 副院長


メインテーマ 「JATECと専門技能のコラボレーション」


 外傷診療は全身を対象にした診断・治療を必要とするため、外科系の診療科を包括した幅広い知識と技能、および全身管理のための集中治療を必要とします。初期診療では患者の容態はダイナミックに変化し、病勢に応じた救急処置・蘇生が必要であり、根本治療ともなると多くの領域にわたります。本学術集会のテーマ「JATECと専門技能のコラボレーション」には、標準化された初期診療を踏襲した上で各領域の専門的な治療をより深めたいという思いを込めています。
 以下のような要望演題、特別企画を計画しています。また、JATEC関連演題も設けました。各位におかれましては、経験した貴重な症例や日頃の研究成果をこの学術集会でご発表下さるようお願い申し上げます。

―記―


会 期平成23年(2011年)5月19日(木)、20日(金)
 
会 場リーガロイヤルホテル堺
〒590-0985 大阪府堺市堺区戎島町4丁45番地の1
 
演題募集期間2010年11月9日(火)〜2011年1月12日(水)
 
事務局市立堺病院 高度救急・災害医療部長 中田 康城
〒590-0064 大阪府堺市堺区南安井町1丁1番地の1
TEL 072-221-1700
FAX 072-225-3404
E-mail:jast25@convention.co.jp
URL:http://www2.convention.co.jp/jast25/


 以下の要望演題、特別企画を予定しています。企画の追加や変更、応募の詳細については、逐次ホームページで案内します。



シンポジウム
 1.重度外傷患者を対象にした最新の学術研究
 重度外傷患者の病態生理の解明と新しい検査法や治療法の開発について、今日進められている研究に加え、外傷分野での医学研究の将来像を提言していただきたい。


 2.外傷医を育てる教育と提言
 臨床研修必修化以降、あらゆる外科系医師、とりわけ外傷医の育成が課題となっている。外傷医の育成を目指した医学生や初期・後期研修医への教育の実際とそれらの経験に基づく提言を期待したい。


パネルディスカッション
 1.多発外傷を呈する脊椎・四肢外傷の治療
 頭部・体幹外傷を伴う脊椎・四肢外傷では、全身管理、手術時期、術式の選択など工夫を要する。DCOか、ETCかの議論も含め、施設の経験を生かして、新しい急性期治療のあり方を討議していただきたい。


 2.胸腔ドレナージの功徳
 胸部外傷にともなう血胸、気胸の多くは胸腔ドレナージで治療を完遂できることが多い。しかし、不適切なドレーンの挿入、漫然としたドレーンの管理は、しばしば合併症の誘因となる。さらに適切な開胸術の時期を逸する危険もある。胸腔ドレナージは胸部外傷における治療の中心的役割なすだけに、胸腔ドレナージの適応基準、手技や管理の方法、さらに胸腔ドレナージをモニターとした開胸術のタイミングなどを論じていただきたい。


 3.高齢者外傷
 本邦において高齢化は不可避の問題であり、実際、高齢者の外傷患者を診療する機会が増えている。加齢とともに組織が脆弱となり、生理学的な代償能力の低下が低下する。このため青壮年の外傷患者と異なる評価基準の確立や処置・術式の選択が必要となってきている。また、疾病と外傷の区別しがたい病態も見受けられ、診断書や死亡診断書(検案書)の記載に苦慮することがある。高齢者外傷にまつわる様々な問題を議論して欲しい。


 4.機能予後・後遺症からみた急性期治療のあり方(長期予後改善のために救急診療でなすべきことは何か?)
 急性期治療の後も各臓器の機能障害を残す例は少なくない。後遺症を軽減し、外傷後の精神的・肉体的苦痛を軽減するために、急性期診療において行うべき工夫や特異的な処置があるのか、議論していただきたい。とくに、各診療科の専門医からみた急性期治療への提言を期待したい。


 5.画像診断装置の進歩と外傷診療の変化
 超音波断層装置、マルチスライスヘリカルCT、MRIなど画像診断装置は日進月歩で進化している。このような診断ツールの進歩は全身の損傷を容易に検索できる反面、情報量の多さによる課題も山積している。新しい画像診断ツールにより外傷診療のあり方がどのように変化しつつあるか、さらに適切な活用はいかにあるべきか、議論していただきたい。


ワークショップ
 1.外傷初期診療ガイドライン改訂第4版に向けて
 外傷初期診療ガイドラインJATEC改訂第4版に向けて、修正すべき新しいエビデンスの発表を期待したい。


 2.外傷初期診療におけるチーム医療
 外傷初期診療では、診療科が複数にわたり、コメディカルの関与も高く、集学的アプローチと多職種による連携協同作業、いわゆるチーム医療が求められる。各施設で実践している診療連携、チーム診療の工夫を紹介していただきたい。


 3.外傷患者に対する急性期診療の報酬は適切か?
 ダメージコントロールなどの手術手技、急性期に投入するマンパワー、多発外傷の治療などをみても、外傷診療に対する診療報酬は適正とはいえない。加えてDPC導入により、支払い基準となる資源病名も適切な病名が不足し、樹形図による区別も臨床と乖離している。これにはDPCの仕組みそのものが救急診療になじまないだけでなく、ICD-10分類にも一因がある。こういた課題について各施設からデータを出していただき、適正な診療対価の評価方法を提言していただきたい。


*パネルディスカション、シンポジウムおよびワークショップの区分けは、応募された演題の内容により変更することがあります。また、一般演題の区分から新たに組み入れることもあります。


特別企画
 1.症例提示とdecision making
 実際の症例を供覧し、初期診療、治療や術式の選択などについて出席者全員で議論していただく。進行の方法と供覧症例の概要は、総会・学術集会までにHP上に案内します。


 2.教育セミナー
 若手の先生向けに、討論形式のセミナーを計画しています。セミナー全体のテーマを「JATECの次に行うエキスパートの技」と位置づけて、腹部外傷、胸部外傷、頭部外傷、骨盤外傷、四肢外傷、ダメージコントロール、IVR、画像診断などの様々な主題で講義していただきます。詳細はHPで案内いたします。


 3.JATECコース関連
 JATECコースで使用すれば有用と思われる新しい教材を募集します。特設コーナーで供覧する計画です。
詳細はHPで案内いたします。
●各ステーションにおける技能実習教材(ビデオ)
 例:外科的気道確保、胸腔穿刺・ドレナージ、心嚢穿刺、フレイルチェスト、心タンポナーデなどを映像。
●診療模範演技(ビデオ;15分以内)
●ケーススタディー(パワーポイント)
 症例の供覧しつつ、3者択一の選択肢をもった質問と回答を作ってください。
 診療の方針や手順は改訂第3版外傷初期診療ガイドラインを遵守してください。


一般演題の区分
1)初期診療(primary survey、secondary survey)、2)tertiary survey、3)頭部外傷、4)顔面外傷、5)脊椎・脊髄外傷、6)頸部外傷、7)胸部外傷、8)腹部外傷、9)骨盤外傷、10)四肢外傷、11)多発外傷、12)小児外傷、13)妊婦外傷、14)高齢者外傷、15)病態生理、16)輸液療法(初期輸液療法を含む)、17)輸血療法・大量輸血プロトコル、18)集中治療または周術期管理、19)急性期リハビリテーション、20)感染・MODS、21)手術手技、22)栄養、23)画像診断・FAST、24)IVR、25)ダメージコントロール、26)非手術療法(NOM)、27)病院前救護・メディカルコントロール、28)救急医療体制、29)受傷機転、30)外傷予防、31)チーム医療、32)外傷初期診療ガイドライン、33)JATECコース、34)JETECコース、35)外傷専門医、36)災害医療、37)外傷登録・統計・疫学、38)外傷分類と重症度評価、39)診療報酬


*以上の区分から、第1,2希望を選んでください。
*また、口演、ポスター展示の区分も明記してください。