日本外傷学会膵損傷分類
I型 挫傷 Contusion
II型 裂傷 Laceration
III型 膵管損傷 Ductal injury
a. 膵体・尾部 Distal
b. 膵頭部 Proximal
Appendix
:膵損傷は血管損傷などをしばしば合併するが,十二指腸に限り記載する.表現(D)
膵損傷の分類の解説と記載法について
1.形態分類の説明
I型(挫傷)とは,
膵損傷は軽症で膵被膜(後腹膜)の連続性が保たれて直接に腹腔に膵液の漏出のないものをいう.損傷形態としては点状出血,血腫,軽度の挫滅を指す.
II型(裂傷)とは,
膵実質の損傷は様々であるが主膵管損傷を伴わないもの.
III型(膵管損傷)
a型とは
膵体・尾部(distal)の主膵管損傷,
b型とは
膵頭部(proximal)の主膵管損傷,副膵管損傷,膵内胆管損傷のいずれかを伴うものをいう.
膵管損傷が肉眼的,膵管造影で確認できなかった場合は,
1)直径の1/2以上の裂傷およぴ穿通創,
2)中心部の穿通創,
3)高度の挫滅壊死あるいは浸軟壊死を伴うものは膵管損傷とみなす.
2.記載方法
1)肉眼的あるいは画像診断的に確認された損傷形態を記載する.
2)損傷形態が二つ以上の場合にはより重症のみを記載する.
重症度はIIIb>IIIa>II>Iである.
3)部位記載はIII型に限り,上腸間膜静脈右縁を境に膵体・尾部(distal),膵頭部(proximal)に分ける.
4)合併損傷は十二指腸に限り記載する.例)IIIb+D
5)十二指腸損傷の程度は消化管損傷分類委員会分類に従う.
6)鋭的損傷は頭にS(刺創),GS(射創)をつける.例)SII
引用のお知らせ
本分類を引用する場合は、原典を
日本外傷学会膵損傷分類委員会:日本外傷学会膵損傷分類。日外傷会誌1997; 11: 31.
として下さい。